インフルエンザ特集

インフルエンザの症状

初期症状では風邪と間違われやすいのですが、インフルエンザは高熱が出て喉の痛みだけではなく関節痛や筋肉痛を伴うのが特徴です。
また風邪の症状は比較的ゆっくりと進行するのに対してインフルエンザの症状は急激に進行します。 感染してから症状が出るまでの潜伏期間は平均で2日くらいで、大抵は一週間程度で治ります。
しかし乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方の場合、肺炎などを併発したり基礎疾患が悪化する場合があります。

インフルエンザの種類

従来の季節性インフルエンザのウイルスには、

 ・A(H1N1)亜型(平成21年に流行した新型インフルエンザ)
 ・A(H3N2)亜型(いわゆる香港型)
 ・B型

の3つの種類があり、いずれも流行の可能性があります。流行しやすい年齢層はウイルスの型によって多少異なりますが、今年も、全ての年齢の方がインフルエンザに注意する必要があります。
ほとんどの方はインフルエンザに一度かかると、その原因となったウィルスに対しては抵抗する力が高まります。そのため従来の季節性インフルエンザに対しては多くの方が免疫を持っています。
ところが「新型インフルエンザ」の場合は、新しいウィルスまたは従来のウィルスの突然変異により発生するもので、今まで一度も流行したことがないものです。そのため容易に感染が拡大し、重症化する方も多くなる恐れがあります。

インフルエンザの予防

インフルエンザは毎年12月~3月に流行します。ワクチン接種による効果が出るのは接種後およそ2週間後ですから、遅くとも12月末までにすませることが望ましいです。

インフルエンザにかかる時はインフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を「感染」といいますが、ワクチンはこれを完全に抑える働きはありません。

ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛み等のインフルエンザの症状が起こります。この状態を「発症」といいます。ワクチンには、この発症を抑える効果が一定程度認められています。

発症後、多くの方は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。これをインフルエンザの「重症化」といいます。
特に基礎疾患のある方や御高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です。
65歳以上の高齢者、又は60~64歳で心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方は、予防接種法に基づく接種を受けることが可能です。 

※平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」の報告では、65歳以上の健常な高齢者については約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったとされています。